たまに、
M型ライカにレンズを取り付けようとすると、
装着が硬くてどうにかならないか、という依頼が来ます。
M型のマウントには裏にバネリングがあり、
レンズを取り付けると、裏側から押し付けます。
マウントの裏側にあるバネ
レンズのこの間にマウントとバネが入ります。
レンズを装着して裏側から見ると・・・
意外にも、ライカのマウントには個体差があります。
もちろんフランジバックは合わせてありますが、
僅かに厚みが厚いマウントがあります。
レンズのマウント部の幅にも個体差があるので、
組み合わせによっては、
レンズをひねった時の装着が硬くなるのです。
そこでレンズの装着が堅めのボディーは、
分解して裏側のバネを少しだけ曲げて弱くします。
左がマウント、右がバネリングです。
困るのは、カメラの方もレンズの方も、
マウントの直径が僅かに大きなものがあります。
ですから、
直径が大きめのレンズと直径が小さめのボディーが遭遇すると、
なかなかレンズがマウントに入らず、
入ったら今度は抜け辛い、ということになります。
これはもう、どうしようも無いですね。
一度だけ、どうしてもこの組み合わせで使いたいと言われ、
カメラのマウントの内側を少し削ったことがありますが、
メッキが剥がれてしまうので、あまりやりたくありません。
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