鉄道に興味が無い方々は、
私のブログを見て、
雨の中を長時間待ったりしてまでして、
何でSLを何度も撮りに行くんだろう?と、
思う方も多くいらっしゃると思います。
そこで今日は、
鉄道写真撮影の醍醐味、
特にSLの場合について書いてみようと思います。
SLを撮りに行く時は、
大抵1時間程前に撮影地に着くようにしています。
もし不測の渋滞に巻き込まれたりして、
SLの通過時間に合わなかったら最悪だからです。
また人気がある列車の場合にはもっと早く行きます。
撮影場所がすでに埋まってしまっている事もあるからです。
下の画像は、
内房線をSLが走った時の撮影地の様子です。
これでも平日です。
人気のある列車が走る時には多くの人が来ますが・・・
同じ場所でも、
普段はポツンと一人の時もあります。
かえってチョッと寂しい・・
撮影地に着くと、
まずはどのアングルで撮ろうかと撮影場所を考えます。
アングルを決めたら三脚を立ててカメラをセッティングをします。
アングルはこれで良いか、
シャッター速度や露出補正はこれで良いか等の確認をし、
設定が終わったら落ち着きます。
よく「列車が来るまで待っている時間は飽きないの?」
と聞かれることがありますが、
1時間位だと以外に早く時間が過ぎてしまいます。
特に景色の良い場所ではのんびり出来て良いですね。
私は座れるようにと脚立を持って行く事が多いので、
脚立に腰掛けてうとうとしたり、
文庫本を持ってきて読んで過ごす時もあります。
また近くの撮影者と話をする事もあり、
そうやって知り合いになる事もあります。
雪の降る真冬や雨の日もありますが、
登山で慣れているのでそれ程つらくはありません。
しかし待ち時間が長くて一番つらいのは、
何と言っても真夏です。
撮影地が日陰という事は殆んどありませんからね。
列車通過予定時刻が近付いてくると、
皆がカメラの設定の最終チェックをしだします。
次第に緊張感が高まって行きます。
通過予定時刻頃になると、
向こうから汽笛が聞こえたり煙が見えてきたりして、
それまでガヤガヤしていた撮影地が、
突然「シ~ン」と静まりかえります。
たまに撮影に同行することがある妻が、
「あのシ~ンと静まりかえる瞬間が面白い」と言っていました。
そしてついにSLが姿を現します。
煙を上げたSLがファインダーの中でどんどん迫ってきます。
そして「ここだ!」と思う瞬間にシャッターを押します。
シャッターを切った後はSLの通過を見送ります。
大抵乗っている子供達が手を振ってくるので、
こちらも一生懸命に手を振り返します。
子供達には、
「SLに乗って楽しかった!」と思って欲しいのです。
この後は撮影画像を背面液晶で確認します。
上手く撮れた時は、ひとりでニンマリしたりします。
SL撮影は、
このSLが来るまでの緊張感と、
シャッターを切る一瞬の快楽なのだと思います。
SL撮影の魅力のひとつに煙があります。
煙は絶対に同じ形にならないのが魅力ですが、
いつもは煙が出る場所で撮っていても、
なぜか煙が殆んど出ない時もあるのです。
その時のことを撮り鉄では「スカ」と言います。
この日は爆煙でしたが、
煙が横に巻いてしまい客車を隠してしまいました。
そこで夏にリベンジに行ったら、
今度は「スカ」・・・
この撮影地ではまだリベンジが出来ていません。
こうやって同じ場所にも何度も通うことになるのです。
少しはSL撮影の醍醐味を分かって戴けたでしょうか?
機会がありましたら、
皆さんもぜひSLを見に行ってみて下さい。
少しは魅力を分かっていただけると思います。
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