カメラ屋さんからライカM3が来ました。
修理伝票には「ファインダークリーニング」の他に、
「OH?」と書いてあります。
これは私に「オーバーホールした方が良いでしょうかね?」
と尋ねてきているようです。
ではチョッと見てみましょう。
外観はとても綺麗なM3です。
巻上げが少し重いですが、
何より気になるのはシャッター音です。
シャッター幕が閉まる時に「パチン」という音がします。
これはシャッターブレーキが効いていない音です。
そこで底プレートを開けて、
シャッターブレーキ調整用のネジを締めてみたのですが、
いくら締めてもブレーキが強くなりません。
ブレーキのバネが伸び切っているようです。
シャッターブレーキは全部分解しないと外せないので、
これはもう完全にオーバーホールですね。
分解して行ってシャッターブレーキを取り出し、
ブレーキを分解してみて驚きました。
なんと部品が割れて欠けています。
(右が割れている部品)
これではいくらバネ強くしてもブレーキは掛かりません。
仕方が無いので部品を入れ替えましたが、
もう部品の在庫はこれで最後です。
シャッターブレーキ完成
割れた破片が残っていて挟まると、
故障の原因になるので良く探したのですが、
破片がどこにも入っていませんでした。という事は、
前回修理した人は、
割れたブレーキをそのまま組んだのですね。
ブレーキが効かずにこのまま使い続けると、
シャッタードラムが割れる危険もあります。
全く困ったものです。
他も全てオーバーホールして出来上がり。
とてもきれいだし、
調子の良いM3になりました。
それにしても忙しいです。
カメラ市が終わったので少しはホッとしいいところなのですが、
複数のカメラ屋からどんどんカメラが送られてきます。
どんどん来ても1日に出来る台数は変らないので、
私の部屋の在庫が増える一方・・・
もう入らないからね!
どの店からも「急ぎで!」と言われて困ります。
急いでやって雑になるのも嫌だし。
「仕事がたくさんある事は良い事じゃないか」と言われますが、
催促されるのも結構プレッシャーなんですよね。
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