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Channel: カメラ修理屋の気まぐれ雑記帳
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Leica M4

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ライカM4のオーバーホールをやりました。
 
今回のM4はブラッククロームのもので、
M5が出た後でリバイバルで作られたM4です。
 
イメージ 5
 
 
中を分解して最初に気が付くのは、
この頃からプラスネジを使い始めていることです。
しかし過渡期なのか、
ブラスネジとマイナスネジが混在しています。
 
 
底部はプラスネジとマイナスネジが混在
 
イメージ 1
 
 
 
 
セルフタイマーはプラスネジで止められている
 
イメージ 2
 
 
 
 
またM4-2の頃になると、
シャッターブレーキレバーがメッキ仕上げになるのですが、
この固体は後幕のブレーキレバーだけメッキでした。
 
イメージ 3
 
 
 
この時代のM4の困る点は、
スローガバナーに個体差が大きく、
スローシャッターの1秒音が「ジーー」と一定でなく、
「ジィジィジィ」と安定しない固体があります。
その原因は、
ガンギが叩くギアが完全な円形でないのです。
 
今度の固体も少しそうなっていたので、
珍しく動画で撮ってみました。
左下にチョッと見えるのがガンギ、
真ん中のギアがガンギが叩くギアです。
その真ん中のギアが回っている時に、
少しだけ外周にブレが出ているのですが、
小さな動画ではチョッと分かり難かったですね。
 
 
 
ガンギがギアを叩くと「ジー」という音を出すので、
ギアにブレがあると一定の音になりません。
機能的にはこのくらいのブレは問題ありませんが、
やはり気持ちが良いものではありません。
ギアの外周が磨耗しやすくてこうなるのか、
それとも初めからギアの精度が悪いのかは分かりません。
 
 
 
ちなみにこの動画を撮ろうと思ったら、
小さな部品を動画で撮れるような、
マクロレンズや接写リングが無い事に気が付きました。
そこでやったのが、この苦肉の策。(^^;)
 
イメージ 4
 
ルミックスG5を動画モードにし、 
ライカアダプターにビゾフレックスにニッコール。
なんとも言えない不恰好な様でした。
 
 
M4もブラッククロームの頃は’70年代に入ります。
ライツ社も日本の一眼レフに押され経営が難しくなり、
カメラもコストダウンを感じる部分が多くなって行きます。
私的には、M4はM5以前のモデルの方が好きです。
ただ、M4ブラックの塗りは非常に高価ですが、
ブラッククロームなら頑張れば手に入れられる、
ということはありますね。
 
 
 
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