ライカA型は、
ライツ社が始めて作ったカメラです。
ライツ社が作ったカメラだから「ライカ」なのですね。
このカメラから「ライカ」が始まります。
ライカよりも以前から、
映画用の35mmフィルムを使うカメラはいくつかありました。
しかしライカが成功してからは、
挙って各社ともに35mm判カメラを発売するようになりました。
もしライカが成功していなかったら、
35mm判カメラの発展は、もう少し遅れていたかもしれません。
最初のライカは、
連動距離計も無くレンズ交換も出来ませんでした。
それでも3万台近くが売れたのですから大ヒットでした。
その後、レンズ交換が出来るC型、
そして連動距離計を内蔵したⅡ型が発売になり、
ライカの名声は不動のものになりました。
今回、オーバーホールの依頼で来たA型は、
とても状態の良いものでした。
ただレンズを外す事が出来ないA型は、
レンズの状態やシャッター幕の状態は、
分解してみないと分かりません。
シャッター幕は劣化していましたので、
新しい幕と交換しました。
レンズも分解してクリーニングしましたが、
これも傷が少なく良い状態のものでした。
ただグッタペルカだけは欠けた個所があり、
またヒビが入っていたり、
浮いていて剥がれそうな個所もありましたので、
一度全部剥がしてから補修して貼り直しました。
以前に剥がれたグッタペルカを接着し直した個所があり、
(ボディーに茶色い接着剤の痕があります)
そこは剥がれ難くて困りました。
A型は少なくても製造後80年経っていますが、
この固体は大切にされてきたようで、
オーバーホール後はとても調子良く動きました。
レンズもきれいでしたし、
こういう古いライカでも一度は撮ってみたいものです。
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