ライカM3を買いました。
「え?今まで持っていなかったの?」と言われそうですね。
私が最近まで持っていたM型ライカは「M2」でした。
撮る写真がスナップや風景が多かったので、
35mmのフレーム枠があるM2が便利だった事や、
私はメガネを掛けているのでM3だと50mmのフレームが見難いからでした。
M2は随分使いましたが、
この仕事を初めてからM2だと不便な事が起こってしまいました。
それは、DRズミクロンや35mmメガネ付きレンズのメガネ部分の修正です。
M2に取り付けるとファインダー倍率がM3より低いので、
メガネ部分の僅かな距離計像のズレが確認しにくかったのです。
そこでメガネの修正にはジャンクのM3を使って見ていたのですが、
もともと部品取り用にと買ったM3なので、
そのうちに結局ファインダー部品も取ってしまいました。
2台目のジャンクのファンダーも部品取りで無くなり、
「直して使おう」と安く買ったM3も結局部品取りに・・・
そこで「永久に部品取りにならないM3を買おう!」と思いました。
購入の目的に適うM3は、
① 将来部品取りにならないために、
勿体無くて部品取りに出来ないようなきれいな固体を買うこと。
② 自分のM3をオーバーホールしてもお金にならないので、
調子の良い固体を買う。
でも、きれいで調子が良いとなると必然的に高価になってしまいます。
そんなこんなでM3を買わず仕舞いでいたのですが、
先日見つけたM3は割りときれいで調子も良く、
犬耳アイレットの穴も大きくなっていません。
ただグッタペルカが数ヶ所掛けているので、きれいな割りには安い。
グッタペルカの補修だけならやりましょう!
という訳で購入。
購入したのは80万台の2回巻き上げのM3。
良く「M3はどの時期のが良いですか?」と聞かれますが、
これはもう、その人の好みでしょう。
「使う」となれば、1回巻き上げでシャッターも等倍の後期モデルが良いですよね。
ただ私的にはやはり2回巻き上げのフィーリングが好きですし、
(ちゃんと整備されている物のですが)
シャッターブレーキも前後幕別に調整が出来るので便利です。
何より裏蓋にロックがあってパチン!と閉まるのが好きなのです。
で、買って帰ってから良く見てみると、
巻き上げも割とスムーズだし私的には70点くらいのM3。
ただ、たまに巻上げが滑る。
どうも逆転防止クラッチにグリスが多過ぎるようです。
ファインダーにも僅かにホコリが。
う~ん・・・・・・・・・
結局オーバーホールすることに。(TT)
自分が買った高価なカメラを分解するのは緊張しますね。
だって分解してみたら「ありゃ~!やられた~」なんって事があったら、
泣くに泣けないですから。
お客さんのなら「残念でしたね」で返せるのですが。(^^;)
分解して見ると、割と最近にOHした後があります。
結構細かいところまでグリスアップしていて良い感じなのですが、
やはり逆転防止クラッチには柔らかいグリスが多過ぎでした。
ついでに巻き上げのフィーリングを私好みにするために、
巻き上げ各部やシャッターブレーキのグリスを交換しました。
これで90点くらいのM3になりました。
100点にするには面倒だしそんな暇もありません。
あとはグッタペルカの補修なのですが、
結局欠けたところ以外にもヒビが多くて補修が大変でした。
やっとこれで「ジャンクじゃない」M3のオーナーです。
でも、買った分を頑張って仕事しないとな~
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