キヤノンの名機、
6Lのオーバーホールが来ました。
キヤノンのレンジファインダーカメラの中でも、
パララックス補正が付いた変倍ファインダーを搭載しているのは、
この6型だけです。
ファインダーも非常に見やすいですね。
ファンダーや距離計は、全てがプリズムで構成されていて、
くるくる回る変倍ファインダーもプリズムです。
ただ、35mmとMgを兼ねるファインダー部分には、
プリズムに凹レンズが貼り付けてあります。
そのレンズの内側が曇っていると困りものなのです。
何せ薄いレンズがプリズムに接着されているので、
下手に剥がそうとするとレンズが割れてしまいます。
接着剤を剥がしながら、細心の注意を持って外します。
これでレンズの裏側が拭けます。
拭いたらまた接着しますが、位置決めを正しく貼らないと、
ファインダー像がズレてしまうので要注意です。
アルバダ式のファインダーフレームには、
距離計に連動して動くパララックス補正が付いています。
フレームガラスが曇っている固体も多いのですが、
フレーム枠の蒸着面はガラスで挟んであるので、
拭いても剥離してしまわないのが助かります。
ニコンSPやシンガポール製ローライ35のフレームは、
うっかり拭くと、フレームが剥がれてしまいます。
キヤノンのレンジファインダー機の中でも、
一番コストが掛かっているのがこの6型です。
中古価格も6型が一番高価なカメラでしたが、
最近は、あまり人気が無くて以前より安くなっているようです。
デザインが地味ということもあるようですが、
名機なのに残念ですね。
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