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Channel: カメラ修理屋の気まぐれ雑記帳
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ズミクロン 35mm/f2.8 8枚玉

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北海道から帰ってきた翌日は、まだチョッとボ~っとしていて「ああ、また北斗星に乗りたい」なんて思ったりしていたのですが、仕事の「預かり伝票」を見て現実に引き戻されました。今年中に納めないといけないカメラやレンズがいっぱい… 
 
 
このところは、M型ライカとハッセルレンズのオーバーホールが多い。ハッセルは昨年あたりから急に増えたので、他の修理屋さんがやめた、とか、値上げした、とかなのでしょうか?代理店のシュリロの修理代も高いと聞きます。500系のレンズは、シャッターチャージや絞り駆動の調整が面倒なので、私も値上げしたところですが。
 
ハッセルのレンズは何度も載せたので(コメントも少ないし)、今回はライカの名玉、ズミクロン35mmの8枚玉を載せます。
 
 
イメージ 1
 
(ズマロンと共に、中玉に曇りが出やすいレンズです)
 
 
イメージ 2
 
(ヘリコイドも重くなっている固体が多いですね)
 
 
 
最近はデジタルカメラに付けて撮る人も多く(α7が出てますます増えそうです)、撮った画像はPCで拡大して見るので、今まではフィルムのサービス判や、せいぜい2Lくらいのサイズで見ていたのとはレンズ描写の印象が変わったりするようです。ズミクロン35mmの8枚玉は、そのシャープな解像度で有名なレンズですが、開放絞り付近はフレアーが出てふんわりした描写です。最近、何度か「このレンズのピントが甘いようなので検査して欲しい」という相談を受けました。
 
ピントが合っているかを確認をする時って、誰でも開放絞りで撮ってみるので、このレンズの開放時の「甘さ」をピンボケと勘違いしてしまうようです。このレンズ、コリメーターで覗いて見ても開放絞りは「ふわんふわん」です。当時の50mmのズミクロンもそうですが、絞ると急激にシャープになるレンズです。こういう特性のレンズは今は無いので、それを知って使うと面白いですよね。
 
 
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