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Channel: カメラ修理屋の気まぐれ雑記帳
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エンサイン オートレンジ 16-20

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エンサインはイギリスのカメラメーカーで、主に中判カメラを発売していました。
その中で6×4.5と6×9判には距離計連動のカメラがあり、
それを「オートレンジ」と呼んで発売していました。
 
 
今回は久しぶりに 6×4.5判の「オートレンジ 16-20」をやりました
 
 
イメージ 4
 
 
 
 
ファインダーは相変わらず凝った光学系で、
採光式ブライトフレームや距離計像は、
全てプリズムを使った反射で見えるようになっています。
特にシャッター部にあるドレーカイルプリズムからの距離計像は、
蛇腹が畳み込まれる奥の部分の角に受光部のレンズがあり、
それを小さなプリズムで90度ずつ2回反射させてファンダープリズムへ導いています。
 
 
イメージ 1
 
 
 
またドレーカイルプリズムは、
レンズの回転をベベルギアを使ってドレーカイルプリズムに伝える独自の方法です。
シャッターも独自の「イプシロン」というシャッターですが、
シャッターとしてはまずまずの作りです。
 
 
イメージ 2
 
 
 
 
またこのカメラは、シャッターチャージを忘れてレリーズを押そうとすると、
先の尖った棒が出てきて指を刺すシステムも有名ですね。
 
イメージ 3
 
失敗を、体をもって痛さで教えてくれるのです!
「痛いからここ削って!」という依頼も時々来ます。(^^;)
 
 
 
 
エンサインのカメラは、どれも独自性豊かな面白いカメラが多いです。
6×6判の「コマンド」はピント合わせがバックフォーカス式ですし、
6×9判の「オートレンジ820」はレンズが前蓋ごと前後します。
また、装着されているロスのレンズ「ロス・エキスプレス」は名玉で良く写ります。
このレンズを使いたくてエンサインのカメラを買う人も多いようです。
 
 
レンズも良く写るしカメラも面白いので、
中判の蛇腹カメラでもエンサインはお気に入りのカメラです。
 
 
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