バルナックライカを分解すると、
フィルムの切れかすが出てくる事があります。
昔のフィルムはそのままバルナックライカに入れる事が出来ました。
フィルムって先の方の幅が半分になっていますが、
昔は幅が狭いところの長さがもっと長かったのです。
今のフィルムを無理やり入れようとするとフィルムが切れてしまいます。
その切れかすがカメラの内部に入り込むと大変な事になってしまいます。
今回のライカは、
フィルムの切れかすがシャッターのギアに噛み込んでしまい、
ギアに細かく裁断されて粉状にまでなっていました。
それがギアの溝に入り込んでしまっていて、
巻き上げると「ゴリゴリ」というフィーリングがします。
ライカブームだった頃にはいろいろなライカ本が出ていたので、
バルナックライカへのフィルムの入れ方もよく説明してありましたが、
最近は知らずに購入して無理にフィルムを入れて切ってしまう人もいるようです。
一番良いフィルムの入れ方は、
やはりちゃんとライカ用のフィルムカッターを使ってフィルムを切って入れる事です。
カッターが無ければ、ハサミで同じ形状・長さに切っても大丈夫です。
カーブの部分は斜めになっていればそう拘る必要はありません。
テレフォンカードを使って入れる方法も良く紹介されていましたが、
最近はカードを持ち歩いている人も少ないですし、
厚みがあるのでフィルムの圧板にもあまり良くありません。
何も無い時の応急方法としては、
シャッターをBにしてからフィルムを入れて、
前からフィルムを後ろに押しつつ下げると入ります。
あくまで応急処置ですが、
無理やり入れてフィルムを切ってしまうよりはずっとマシです。
フィルムの切れかすがカメラの中に入り込んでしまうと、
分解しないとまず取る事は出来ません。
最悪な場合、切れかすがシャッターに噛み込んでしまい、
大きな故障の原因となってしまいます。
もしフィルムが切れてしまった場合は、
巻き上げをせずそのまま修理に出してくださいね。
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